人材の泉堀り、一世紀

熊本県立南稜高校が、平成14年度に創立百周年を迎え、11月に記念式典が行われます。同校は、明治36年、熊本農業学校球磨分校として設立されたのが始まりで、38年に独立。人吉球磨の県立高校では最も歴史が古く、これまでに17,000人余の卒業生を送り出し、同窓生は中堅的な農業者にのみならず、政治、産業など各方面で活躍しています。記念式典と記念事業は、同窓会長の松村昭県議が実行委員長となって準備が進められており、記念公園の造園や記念誌の発行などが予定されています。

前身の球磨農業学校は、熊本農業学校、阿蘇農業学校(現・阿蘇清峰高校)に次ぐ県内三番目の農業学校として上村に開校しました。開校当時の学校は、「少年よ大志を抱け」で有名なクラーク博士が教鞭をとった札幌農学校の影響が色濃く、校長、教師陣などの人材や教育内容、学校行事にも反映されています。大正7年の新渡戸稲造博士の記念講演などもその影響と思われます。また開校以来、神殿原の原野を開墾して実習地を拡張し、実習教育と全国的にも有数の寮教育など特色ある農業教育で人材の育成を図ってきました。「神殿原に人材の泉を掘る」というのが開学の精神となっています。以来、一世紀。太平洋戦争や昭和25年の学校火災など苦難を乗り越えながら、平成10年には伝統ある球磨農業高校から南稜高校へと校名を変更しました。併せて県下では初めての総合選択制を取り入れるなど大幅な学科改編を行い、二十一世紀という新しい時代に対応した教育内容に衣替えしました。百周年を節目にさらなる飛躍が期待されています。

11月に記念式典と祝賀会
百周年に向けて、同窓会や後援会を中心に記念事業などの準備が進められています。同窓会長の松村昭県議を委員長とする創立百周年記念事業実行委員会も発足し、各同窓会支部で募金活動が始まっています。記念事業は、記念公園の造園と記念碑の建立、百年史の編纂、校内情報通信網の新設、寮の空調整備の設置などが予定されています。


南陵高校(球磨農業高校)小史
明治36年4月 熊本農業学校球磨分校として開校
  38年4月 熊本県立球磨農業学校として独立
大正7年6月 新渡戸稲造博士来校講演
  13年3月 湯前線開通。駅から学校まで桜並木の記念道路できる。
昭和6年 校歌・校訓制定
  8年 振農寮・興農寮の寮訓練始まる。
  lO年9月 新校舎完成
  16年12月 太平洋戦争開戦
  20年8月 終戦
  23年4月 学制改革により熊本県立球磨農業高等学校と改称多良木高等女学校を併設
  23年4月 全日制農業科、林業科、農産加工科各1組、定時制農業科1組設置
  25年8月 火災により本館、教室、講堂全焼
  26年4月 多良木普通課程を分離し、熊本県立多良木高等学校と改称
  26年4月 農村家庭科設置
  27年5月 玄関前のヒマラヤシーダ植え替え
  30年4月 農産加工科を農産製造科と改称
  30年10月 講堂兼体育館完成
  38年4月 農村家庭科を生活科と改称
  40年4月 農業科1組増
  43年5月 プール完成
  47年3月 寮を改築
  47年4月 農業科を1学級減、畜産科設置
  49年4月 農産製造科を食品化学科と改称
  52年〜57年度 校舎を全面改築
  61年4月 農業科をコース制(農業コース、経営コース)とし、1学級増
平成元年3月 定時制農業科閉課程
  4年4月 農業科、畜産科を廃止し、農業生産科、農業経営科を設置
  10年4月 球磨農業高校から南稜高校へ校名変更。同時に学科改編。農業生産科を生産科学科、農業経営科を園芸科学科、林業科・農業土木科を環境工学科、食品化学科を食品科学科、生活科を生活経営科とし、普通科・総合コースを新設新校歌を制定

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