ハワイ沖での「えひめ丸」事故から小泉内閣の発足、ニューヨークでのテロ事件、狂牛病と二十一世紀のスタートは、やはり激動の一年となりました。この一年、県政の中枢で活躍されてきた松村県議に、球磨地域のこれからの展望と抱負を語っていただきました。


環境に配慮してダムの本体着工を
観光農業を実現に向けて


一球磨人吉にとって40年来の大きな課題となっている川辺川ダム問題が、
 年末にかけて大きく動き出しましたが?

県が主催した「川辺川住民大集会」によって推進、反対双方の意見が出され、説明がなされたことは良かったのではないでしょうか。事業主体は国ですが、1日も早く本体着工の運びとなり、下流域の住民の生命、財産を守るという本来の目的が達成されることを願っています。
今日、環境問題が大きくクローズアップされてきているので、今後、県が設置を提唱している流域協議会でこのような問題が話し合われ、それぞれが納得した形でダムが出来るのではないでしょうか。
ダムによって水没する五木村の村づくりについても、早く体育館などが整備されるよう、振興策の実現に向けてできる限りの支援をさせていただきたい。そして安心して五木村で暮らせるよう努力していきたいと思います。

一農業も厳しい1年でしたが、4月にはJAの合併も控えています。

秋以降、狂牛病の問題で消費者の皆さまにもご心配をかけ、生産農家には大変な年だったと思います。しかし、検査体制もきちんと出来て、原産牛については心配ないものしか出回っていませんので、安心して食べていただきたい。また生産農家に対しては、県としても価格補償や無利子の融資制度を創設するなどして救済措置を講じてきましたが、期間の延長も必要と考えています。
球磨地域の農業振興につきましては、地元の3人の県議会議員で観光農業を県に提案し、現在、地域振興局のプロジェクトチームで検討が進められています。14年度には、具体的に事業の方向を見い出せるように努力します。
14年度からはちょうど農協も合併しますので、行政と農業団体が一体となってより以上の農業振興ができるものと思っています。


間伐補助事業は来年度も継続を要望
新しい「あさぎり町」の誕生に期待


一農業とともに球磨地域の基幹産業である林業もまた、
 厳しい時代が続いていますが。

これまで行ってきた間伐に対しての補助事業が今年度いっぱいで切れますので、来年度も継続できるよう県に要望しているところです。球磨地方は、県内でも一番の木材の産地です。産地化して、販路を拡充し、コスト低減を進めていきたいと思います。
県内の森林組合は、平成16年を最終年度として合併の話し合いを進めていますが、さらに協議を重ねて立派な合併ができるようにしたいものです。

一構造不況のなかで、地方もなかなか明るい材料が見当たりませんが、お考えは。

国も失業対策など打ち出してはいますが、難しい問題ですね。企業誘致も困難な時代だから、なおさら地場の企業には頑張ってもらいたいと思います。県の基金などを有効に使って企業努力をしていただきたいと願っています。
免田地区と上村の商工会は、合併に向けて協議に入りました。できるだけ早い時期に結論を出したいと思います。

一教育にも少子化の問題が顕著化してきています。

子どもたちには、スポーツ振興などにより健全に育つような支援が必要です。体験農業などももっと進めていったらいいと思います。
球磨地域の県立高校も、学級減を余儀なくされていますが、各学校の特色を生かして、それぞれの役割を果たしていくことで生き残りができていくのではないでしょうか。

一中球磨五町村の合併もいよいよ大詰めとなりましたが。

これからは、地方に対する国の財政措置はますます厳しくなってきます。小さな町村にとっては非常に厳しくなってくるでしょう。このようなことを考えると、町村合併は避けて通れません。中球磨は、年内に潮谷知事も出席して確認の調印式を終え、いよいよ議会の決議を待つ運びとなりました。平成15年4月には、新しい「あさぎり町」がスタートの運びとなるよう願っています。


IT有効活用で地域の活性化を
他の地域に遅れをとらない球磨へ


−昨年は、県議会の中で地域対策特別委員長として県政の発展に尽くしてこられましたが、
 成果のほどはいかがですか。

主な仕事は、町村合併と情報化、企業誘致ですが、町村合併については中球磨のほか天草なども具体的に動き出しました。今後とも県内各地で具体化してくると思いますが、厳しい地方財政のなかで、国の合併特例法を活用して地域づくりを進めていってほしいと思います。
IT関係では、各地で開かれている講習会に、県内では実に93,000人の県民の方が受講されています。これらの受講生を中心に今後コンピューターの普及が進み、産業、生活に有効に活用されていくものと期待しています。


−県議として四期目も半ばを過ぎましたが、これからの抱負をお聞かせください。

県は今、財政的には厳しいなかではありますが、何が重要なのか、優先順位を考えながら、町村の要望を県につないでいきたいと思っています。そして、球磨郡が農業、林業、あるいは商工業などの面で他の地域に遅れをとらないよう、精一杯お手伝いをさせていただきたいと存じます。


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