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激動の20世紀が終わり、新しい21世紀のスタートを切りました。
そこで、20世紀の球磨人吉を振り返りながら、これからの地域づくりにかける抱負を語っていきます。
足腰の強い農業へ専業農家を育成
●20世紀から新しい世紀へ移ったが、
これまでの球磨人吉をどうとらえているか?
20世紀、とりわけ戦後の日本は大変な変革の時代だったと思います。終戦直後の混乱期から立ち上がり、30年代から40年代にかけて世界的にも大国となったのですが、バブルがはじけて今日の厳しい時代となりました。
経済には上り下りがあり平坦もあるわけですが、国民にとっては豊かな生活が当たり前となっていただけに、ショックは大きなものがありました。
今日の成長は、大和民族特有の勤勉さによるものですが、教育の面では民主主義をはき違えた結果、ひずみも生じています。
戦後の日本は、都会に人も物も集中して、田舎は過疎化と高齢化と少子化の時代となりました。このため、私たちは大変な努力をして企業誘致などをしてきたのですが、日本経済の流れの中でなかなか思うように実現できなかったのが実情です。
●球磨人吉地域の基幹産業である農業は、戦後、基盤整備や機械化が進んで、
農家戸数が減り厳しい時代となっている。どのように考えているか?
10年前は人吉球磨で360億円あった農業粗生産額が、平成11年では、278億円と落ち込んでいることからもわかるように、大変厳しい時代です。
いよいよ国際化の時代となり、韓国や中国から野菜が入ってくるようになりました。市場では野菜が暴落しています。
来年はもっと心配されます。この対策として硬質温室などをもっと普及させて足腰の強い農業にしなければならないですね。
農業所得を上げるには、まず専業農家が力をつける必要があります。そのためには、錦町木上の日記堂地区のように1ha水田にして、機械利用の効率化を図ることが必要でしょう。又、農地の流動化で規模拡大を希望する農家に農地を集約しなければなりません。
県では、21世紀に向けた新しい振興計画を策定しましたが、その中では球磨人吉地域に大規模な観光農業が展開できるような農業公園を計画しています。
JAと一緒になって、公園の周辺では四季を通じてメロンやイチゴ狩りが楽しめ、いろいろなイベントや特産品の販売ができるような施設の整備を考えています。
このような施策を通じて、後継者が希望を持って農業に取り組めるように努力しています。
一方、兼業農家の所得をいかに確保していくかも大きな問題です。
これまで、農業関連工事や高速道、下水道などの公共事業が地域全体の経済を支えてきていましたが、県の財政も厳しい状況で県単独の新規事業は難しい。公共事業の見直しは、都会と同じような訳にはいかないと思います。
●農業とともに球磨人吉の経済を支えてきた林業も長い不況から脱しきれていないが、
どう考えているか?
林業関係では、今、成熟した山の木を切ってもコストがかかるのが問題です。治山と作業道の整備は今後とも必要です。
また、需要拡大を図るためにいろいろな働きかけを行い、(公共施設には、ずいぶん木造の建築物ができるようになりましたが)木造住宅が健康にいいことは医学的にも立証されていますので、もっと強力にPRしていかねばならないと思います。
熊本県森林組合連合会では、県内の森林組合の再編成を進めているところです。
さらに体質の強化を図りたいと思います。
街づくりへ共同店舗を
まだ足りない福祉施設
●商業についてはどうか?
商業も、それぞれの店が地域の生活文化の拠点となってきたのですが、大型店の進出などで厳しい環境にあります。もっと地元にあるものは地元で買うようなことをお願いしたいと思います。
商店街では、地域の中心となるような共同店舗をつくることも必要です。
再編成による街づくりが進むことを期待しています。
● 球磨人吉地域は県内でも高齢化が高く、福祉の充実が求められているが?
福祉の面では、球磨人吉地域にはまだ施設が足りません。
これからもっと不足してくることが考えられ、これをどう補っていくかが課題でしょう。
老健施設などが役目を果たせるよう、今後も施設整備には力を入れていかねばならないと思います。
また、介護保険もスタートしましたが、さらに内容の充実が求められると思います。
学校、家庭、地域一体の教育を
●人材を育成する教育についてはどうか?
教育は、学校と家庭と地域が一体となって取り組んでいかねばなりません。
よその子のことは見ないふりをするのではなくて、みんなで考えていくような社会をつくりたいものです。
しつけにしても学校まかせではなく、親としての責任を持つことが一番大切なことではないでしょうか。
県立高校は、時代と地域に即応した学科改編や新設を行っています。
子どもの数が少なくなり、このまま存続できるかどうか心配です。さらに特色を生かした学校経営が必要になるでしょう。
球磨南部の広域農道必要
IT時代のパイプ役に
●今後の抱負は?
私はこれまで、地域の代表として過疎対策や雇用対策として他郡市には負けないような補助事業を球磨人吉地域に持ってきました。
例えば農業関係ではウルグアイ対策事業、林業関係は機械センター、さらに環境問題を解決するための公共下水道、集落下水道などに取り組んできました。
県は、国体のあと厳しい財政状況にありますが、ほとんどの事業は必要なものであったのは間違いありません。原因のひとつには国の景気対策もあります。
財政を確立できるよう議会としても新しい検討委員会を設けたところです。
県全体の問題としては、新幹線の早期完成が重要課題となっています。
新幹線が熊本までくると東京との距離が短縮され、経済の浮揚が期待されます。
また球磨地域では球磨南部の広域農道、県道人吉水上線の改良、槻木トンネルなどまだまだ積み残しの課題がたくさんあります。
21世紀はITの時代、環境の時代とも言われていますが、球磨人吉地域がほかの地域に負けないよう、地元の市町村と県、国のパイプ役として働かせていただきたいと思います。
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